<戦国小姓の令和見聞録>0003

 



<戦国小姓の令和見聞録>0003

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春日山城、鳴海幕府

尾屋形様:上杉道満丸景虎

見聞録検め:小姓

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天正四百五十一年 一月二十八日

令和の時代でも日の本で倭寇が領民達の金子や命を奪うとは我が尾屋形様も嘆いておいでであろう。それも、明国の遙か南の島に首謀者であるルフィーなるものが、善良な世間知らずの民を操り脅しながら悪事を働かせるという海賊まがいのことをやっておる。領民らは不安の極致を彷徨うているようじゃ。令和の人心を失った尾屋形殿は果たしてルフィーらを捕らえることができるか見ものじゃが、そうせねば日の本の未来はない。領民はいまだ昭和の大戦の後、自立心や亜米利加からの独立を果たしておらぬ故、日の本の美しい心根が育たぬのは致し方ござらぬ。心根が軟弱過ぎる令和の元服を迎えた者たちはもっと励まねばならぬ。タダで参加できるエスエヌエスなる以心伝心術の向上で悪事を起こす者にも好都合な調略が流行るのも仕方があるまい。昭和の帝が先の大戦で命をかけてもっと早く終戦の決断をすれば早期講和による領民の良心も盤石になっていたはずでござる。タダほど怖いものはないという昔からの言い伝えは無碍にしてはいけませぬ。戦国の世から見れば令和の民は誠に可哀想でならぬ。日の本は亜米利加から制空権を奪われ正当防衛を行う軍隊も手薄でござる。春日山城の尾屋形様もそうお想いでじゃ。なにかあれば、令和の首都に春日山城の上杉軍の支援をおくるのはやぶさかではないと言うておる。

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