人生を爽快に生き抜く処世術二十一章

 

<戦国小姓の令和見聞録0100

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春日山城、鳴海幕府

お屋形様:上杉道満丸景虎

見聞録検め:小姓

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◆天正四百五十一年 九月二十三日

「人生を爽快に生き抜く処世術二十一章」

戦国の世も令和の世も人の人生の処世術は同じだと心得る。古来からの言い伝えには教訓が多く潜んでおる。拙者がいうのも何じゃが、読んで為になる代物でもないやもしれぬが、何らかの参考すべきところはある故、ご関心がござれば心してお読みなされるが良い。

第一章:戦国の世でも簡単に人の心を動かすのは事の他難しいものじゃ。心理的戦略や秘策または表面的な仕草や話し方の動向で兆候を捉えて、相手の心を動かしたとしても誠に謀が成就したとは言えぬ。なぜなら徳や信頼感のない思慮と行動はすでに冷笑されているからなのでござる。

第二章:策士は策に溺れやすい。勝ったら緒を締め自慢げに使った策を懲りずに練ろうとするものじゃ。戦いの極意は未来永劫手の内を明かさず、伝家の宝刀の使い所を誤らない事でござる。

第三章:永年鳴かず飛ばずの苦境に身を置いたとしても諦めず、周到な準備は怠ってはならぬ。良い機会はいつかある日突然必ず訪れるものじゃ。目に見えぬ日頃の精進が自己成長と人間の度量を大きくさせるもの故、初対面でも相手の目には瞬時に投影されると心得よ。MLBで三十路の頃から十年間連続200本安打という前人未踏の記録を残したイチロー殿には、目に見えぬ努力と研鑽を積んでおるはずじゃ。訳の分からぬトミー・ジョン手術にも縁はなかったのでござる。反面、大谷殿は目に見え過ぎるところで努力をしておるそうじゃが、再三のトミー・ジョン手術で二刀流の壁が大きく立ちはだかっておる事実は消える物ではない故、FAでの契約では各球団も厳しい精査と見積もりを図るのは致し方がない。苦境での目に見えない努力が見ものじゃ。

 

第四章:人相は人間関係に大きな影響を与えるものでござる。内心を偽って綺麗に装っても面相の何処かに必ず謀の筋が現れるもの故、努々油断をしてはならぬ。目は心の中を無意識に反映させるものなのじゃ。

第五章:相手の本性や本音をあぶり出すには、油断と隙を誘い酩酊と最大限の怒りを呼びこむことじゃ。さすれば、相手の器量をはかれるバロメーターともなり得るであろう。建前などは無視すればよい。

第六章:そなたらが保身と出世を望むのなら、窮地に陥って後がない者、失う物が何もない相手とは戦ってはならぬ。戦国の世では善悪のことなどには構っておれぬ。背水の陣に追い込まれた軍は死に物狂いで戦う故普段の十倍の攻撃力を増すものじゃ。窮鼠は猫を噛むというが、追い詰められた時は日頃の優劣関係はなきものと心得よ。勝負事ではいつ何が起こるか分からぬものでござる。

第七章:ロウソクは身を削りながら周りに明かりを照らし続けて一生を終える。拙者もそうありたいものよ。

第八章:盗賊品や悪銭は全くもって身につかない物と心得よ。自身の器が汚れて人格が破壊されるからでござる。

第九章:男女の友情は存在せずあるのは色恋沙汰だけだと侮っている者は、大人の本当の恋と慕情の世界を知ることなく生涯を終えるようでござる。凜とした大人の慕情は崇高なものであり、揺るぎのないオアシスなのでござる。

第十章:書状を本音で書いてしまったら百年目と心得よ。言葉で失言してしまったら形ばかりの撤回では無意味ということじゃ。一度公に口にしたら言い訳などでは相手はこの話はなかったことにという事には決してならぬ故。覚悟をもって運の尽きと諦めが肝心と心得よ。

第十一章:言葉は数ある言語の一つに過ぎぬ。それが全てと勘違いをしてはならぬ。文字通りの読み方でしか理解できぬAI生成言語の奴隷になっている令和の領民は心してかかるが良い。AIは言葉の真意と行間を読み解く術をしらぬ。研究者から与えられたデータを基にして根も葉もない歴史的検索でボロを出してしまうのでござる。例えば謙信様の姉と妹の名を問いただしたら、勝手にお市様とか春日の局とか誤魔化して言ってくるのは誠に笑止千万というものじゃて。歴史や教育のことなどは危険で使わない方が身の為じゃ。

第十二章:人は自由なほど身動きが取れないことがあるものじゃ。不自由なほど身が軽くなる事があるのが不思議でたまらぬ。

第十三章:アナログには人間回帰という武器があり、深みと暖かさが介在する。デジタルには平板さと無機質の世界があるだけじゃ。

第十四章:物事の過程を蔑ろにし結果だけしか観ない者は、中身のない器の人間になるはずじゃ。

第十五章:人間には神から与えられた試練というものがある。人は生まれた時から本能と悪との対峙と付き合わねばならぬ。有史以来、人類が未だに試行錯誤と混乱のまっただ中にいるのが、そなた達は手に取るように理解できるはずでござる。

第十六章:人が表現した作品を完璧に善し悪しの色をつける時でも、個人の私的感情からは逃れられない。究極的には自分好みの境地に近いを選びがちになるのは仕方あるまい。たとえ評価はされなくても日頃の切磋琢磨の努力を蔭で観てくれている人はいるはずじゃ。

第十七章:現実からの逃避は人間に与えられた本性でもある。娯楽という虚構の世界が想像力や創作力を募らせ、理想の世界を構築してくれるから、領民は快適さを求めて生きて行く欲求が生まれ、夢と浪漫の世界を観ることが出来るという。お屋形様もそうお想いじゃ。

第十八章:作為的に若返るというのは本来の美しさに逆行するものじゃ。自然と綺麗に老いるほうが、遙かに美しく理にかなってござる。

第十九章:孤独力と孤高力は強い方が良い。寂寞感で自失するのは個の確立が出来ていない証拠じゃ。戦国の世での修練が必要でござる。

第二十章:相手に優位に立ちたければ肉声より書状が勝るものでござる。苦手な電話や接待より、固定化した環境で訴求するほうが良いと存ずる。

第二十一章:ある弱小の国の王に仕える将軍Aが出世欲の余り、敵である最強の王に寝返った。残された将軍Bは戦いで囚われ最強の王の捕虜になった。将軍Bが将軍Aに引き抜かれそうになった時、破格の待遇が最強の王から提示された。将軍Bは弱小の王のためなら命は惜しくないと断り、処刑の覚悟をしていた。最強の王は涙を流し、その後、弱小の王の国と最強の王の国は和睦を結び、寝返っていた軍師Aは処刑された。忠義と抱かぬ二心は時代が変わってもその価値は変わらぬものなのじゃ。

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