「リーダー不在の受難の世紀」

 日本の政界では、2019年の参議院改選での有利性を見いだすべく与党内で揉めているようだ。衆議院の解散も同時にというふれこみもあるが、要は安倍第二次政権が安定的な議席数を維持する保証が得られるかどうかということだろう。10月の消費税増税は断行するといわれてはいるが、この増税延長の有無と内閣支持率が自己都合解散のキーポイントとなる。自民党の独自調査では参議院選挙は有利に働いているという調査結果を踏み、衆議院解散をすれば、三分の二の議席数が減ると予測しており、衆参同日選はいまのところ、行わないということで調整をしているようだが、与党の議席減は時間の問題で、むしろ、同日選はやらないほうが野党には有利に働きそうだという見方はいささか甘すぎる。国民の世論は官邸主導の政には懐疑的な見方をしていることに与党側は気づいていないようでもある。個人的な見方だが、結論を先に述べてみる。おそらくメディアでは同日選は行われないと横一線で報道をしているが、官邸では抜き打ち解散を画策しているのではないかと思っている。その根拠は、1)自民党の独自調査では参議院だけでも勝利すると目論んではいるが蓋を開けてみないとなんともいえない不安感があるということ。2)景気動向が下降気味で世界経済の見通しも暗いこと。3)消費税を予定通り行うといってはいるが延長論もかなりある。4)2000万円年金不足問題と金融庁の公式報告書を財務大臣が受け取り拒絶し、年金財政の隠蔽体質が明るみになり、参議院と衆議院の同日選を内閣支持率があるうちに断行すれば、消費税増税後の不況があっても4年の政権維持が保てる。5)仮に衆参で議席を減らしても過半数の議席を保てれば、安倍首相の任期がさらに伸びる。そうすれば総理総裁分離論は実現するかもしれない、ということだ。与党が予算員会審議拒否中に安倍首相は官邸で芸人と一時を楽しむという行為は許されることなのだろうか。与党側が火消しに躍起になっている光景は国民には滑稽に写る。麻生財務大臣が2000万円不足の報告書を拒絶するのは理にかなっているのだろうか。それは否である。参議院選挙を前にして不都合な真実が明るみに出れば大きく影響するからなのか。12年前の年金消失問題は未だに収束していない。年金問題は有権者にとっては死活問題でありナーバスにならざるを得ない。解散は首相の専権事項というのは国民にとっては迷惑な話だが、これは憲法ですでに決まっていることなので変えようがない。首相は解散の閣議決定を引き出すことができるようだ。消費税が上がっても大手新聞社の軽減税率は適用される。新聞社はTV局の大株主だ。官邸への忖度は選挙の行方にも影響する。老後世帯の2000万円捻出問題と投資の推奨はあまりにも身勝手極まりない。金融庁の公式な報告書を麻生財務大臣が受け取りを拒否するという前代未聞の行いは、2000万円拠出問題に火に油を注ぐものとなった。選挙への影響を懸念してこの話はなかったことにしたいという子供じみた考えは世論にはもはや通用しない。安倍第一次内閣も年金問題で参議院選挙の大敗を喫し、その後の野党への下野を余儀なくされている。歴史は必ず繰り返される運命にある。衆参のねじれがあるということは相互の議論にも熱がはいるということだ。代議士の別名は弁士であって詭弁氏であってはならない。2004年での年金問題ではまだ2000万人の年金の行方が未解決のようだが。無党派層や弱者・主婦層の怒りは最高潮に達している。この憂国の時期に投票率が半分なら、投票棄権者は国賊扱いされても仕方があるまい。厳しい言い方だが選挙に関心がない人は日本の国籍を返上すべきだと思う。北方領土・拉致・年金・原発事故の問題はどんどん後退しているようにも見える。G20がもうすぐ大阪で行われるが、さしたる成果は期待できないとみている。保護主義への懸念の表明はしないようだ。安倍政権は米国の隷属状況にあるからだ。安倍首相としてはトランプ大統領の顔を立てなくてはならないだろうから、そういう中でのイラン・米国の仲介役は当然難しいものとなる。当然だが日本のリーダーなら米国と対立してでもイランとの原油取引は続けなくてはならない。そういう中立的な行為が日本のアイデンティティを示す絶好の機会でもある。大阪でのG20は単なる寄り合いでの顔合わせに過ぎないレベルだ。間に合わせの首脳会談など少しも役には立たない。米中の貿易戦争と覇権争いなどとメディアは煽ってはいるが、果たしてそうだろうか。トランプ大統領は親中派のキッシンジャー氏が後見人のような立ち位置にいる。そこから見えてくるものは、私論だがはっきり言って日本外しだ。表向き日米は蜜月状態にあるが疑った方がいいだろう。安倍氏の祖父は大政翼賛会で中枢の人物だった。その孫が総理を担当しているものだから、周辺各国は身構えている。文韓国大統領や金正恩氏の日本への敵対的姿勢の原点はそこにある。拉致問題の提起は真逆の方向にいくだろうというのは当然だろう。周恩来とキッシンジャーの太平洋は米国と中国で二分する構想はいまだ立ち消えてはいない。関税やハーウェイ論争は貿易赤字解消にはなんの効き目もないように思える。米国は米国債金融資本システムを確立し、いくら自国が赤字でも経済は焼け太りするという状況は変わらない。米国は世界のリーダー役を降りたので、中国が台頭するのは自然の理だ。しかし、一党独裁・共産党の旗を振りかざし、人民解放軍が人民弾圧軍となり、人権を無視した政の限界は避けられない。一帯一路の発想は大唐帝国が参考となっているようだが、第二の孫文のような指導者が現れて、民主化が加速する可能性はなくはない。イージス・アショアの設置エリア選定において、秋田でのデータが間違っていたというが、Google earthを使ってやること自体が問題だった。防衛省が現実的な計測をなぜしなかったのか。未だに純国産基本ソフトを持たない日本の脆弱さを露呈させているようなものだ。米国追従一途の日本はこのままだと世界から埋没してしまう危険がある。安倍氏でなければ首相は務まらないという見方はもう古い。党を超えての新たな日本のリーダー出現に期待したいものだ。

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