behind the story 2020tokyo-14-7

  2019年3月も中旬になり、2020東京五輪開催まであと500日となった。マドリード・イスタンブール・東京の三都市が激しい招致合戦で、東京が大方の予想を覆してイスタンブールには勝ったが、例の五輪裏金問題がいまもなおくすぶり続けている。当事者の親子が雲隠れしていてフランス検察が聴取できない状況のようだ。もう2020東京大会自体は中止にはできないだろうが、五輪・パラリンピックが終わった後でなんらかの刑事事件で収まる公算は大きいと思う。日本国内では五輪への目は世論では冷ややかだ。エンブレム盗作問題、強引な新国立競技場ZAHA案白紙撤回・招致プレゼン無視・放射能汚染水拡大問題など、様々なところで政治的な介入が及ぼした影響は計り知れない。裏をかえせば、権力を手中に収めればやりたいことは法を無視してでも可能だという事例を作ったようなものだ。2011年の東日本大震災から八年という年月が流れたが、復興は遅々として進んでいない。個人的には震災後での五輪開催どころではなかったはずだと思っている。今でもなお、原発の汚染水が日々漏れて行き場のないタンクがどんどん増えてるのだ。夢と希望の五輪というより利権と政治的思惑という色彩が強く出ている2020東京五輪という見方をしている庶民は多い気がする。僕と船橋君と安藤も同意見だが、大坂府知事・市長選のW選挙には開いた口がふさがらない。世論の目ではそうなるが、権力の座に座ると身勝手な理論で押し通そうとするのが人間の業なのだろう。両者とも任期が11月で、単なる辞任での選挙で当選しても任期は変わらない。そこで交換立候補となると府知事・市長が入れ替われば4年の任期が保証される。それを繰り返すといくらでも任期は引き伸ばすことができるというわけだ。有権者の間では詐欺論が蔓延していてもそれを押し通そうとする。小池都知事の任期は来年の7月末だが、それだと五輪開催の真っただ中で知事選は難しい。小池知事は自民党の有力な議員に働きかけ、知事選の前倒しを願い出る公算が強いと思っていた矢先に、二階幹事長の発言があった。派閥拡大のため今のうちに布石を打っておきたいのだろうが、あまりにもミエミエの世論形成術といえそうだ。小池知事が単なる辞任でも再選しても任期は変わらない。半年前、または一年前に特例法案を成立させてもらおうとする腹なのかもしれない。プーチン氏が初めて大統領に当選し、その後一時首相になり、また大統領選に再当選。そして憲法改正で任期を二期6年(12年間可能)に延ばした事例もある。大坂府知事・市長選のごり押し論理も全くそれと同じだということになる。安倍4選の影もチラつき始めているが、これも二階氏の発言で押し切ろうとする算段なのだろう。安倍首相は党の三期ルールに従うといっているのを信じるしかないが、それを反故にすれば世論の反感は拡大するだろう。安倍氏が4選だろうが5選だろうが、良い政をしてくれれば何も文句は言うつもりはないが、後継者が全く育たない現状から、永田町の新陳代謝はどんどんやるべきであると思うのだが。このまま戦前や第二次世界大戦での大政翼賛会大本営関係者や末裔が権力を維持していけば、周辺諸国のこれまでの日本への反発は消えることはない。フレッシュで新しい未来像を描き実行できるリーダー像がいまの日本には必要なのだが、まったく見えていないのには正直がっかりさせられる。

 ならばこれは、カンフル剤としての発想なのだが、「紺碧の艦隊」の臨時の軍事政権とかカストロ氏やゲバラ氏のようなリーダーが日本を牽引していくという状況もあり得ないわけではない。そういう発想で創作したのが「未来からの嵐」という長編小説だ。日本では、トム・クランシーのような、「合衆国崩壊」「バチカン云々」といった作品が少ないし、「官邸崩壊」「首相暗殺」「日本壊滅」などというかまびすしい題の小説を書けるほど表現の自由度は低いように思う。エンターテインメントには悲劇も喜劇もあってしかるべきだが、日本のTV局や映画会社は昔に比べてスケール感が侘しくなっていることは事実だ。中国の初めてのSF巨編は「流浪地球」というが、制作に4年もの年月と経費がかけられていた話題になっている作品だ。個人的には今の中華人民共和国以前の中国文化には強い興味はあるが、現在の国のあり方にはどうもついていけない。毛沢東の『文化破壊大革命』がそれまでの中国4000年の歴史の累積を台無しにしてしまったのは実に悲しい。小説は本で読むのが普通だが、YouTubeでスライドショー的なつくりで見られないだろうかという想いで現在執筆済みの原稿で試作を繰り返している。基本的には無声映画にBGMを流すごくシンプルなものだ。朗読の動画もあるにあるが聞き手の好みで声に拒否反応を起こさせるものも少なくない。「Behind the Story 2020tokyo」(『はい、こちら2020東京五輪』が邦題)はすでに2015,2016,2017,2018年の4作を公開している。芸能界はこのところ、不祥事が相次いでいる。若い俳優の婦女暴行事件やピエール瀧さんの麻薬所持など、観るに堪えない事件ばかりで実に残念ではある。来年の五輪を前にして嫌な出来事はあまり起きてほしくはないものである。。。

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