moyurupen!最新時事評論
2020東京五輪のボランティア募集の内容が公表されたが、十一万人は目標が大きすぎる。地方からの交通費や大会中での宿泊費が自己負担では、集まる人数は限られるのではないだろうか。新国立競技場では真夏開催での冷房が装備されておらず、酷暑のなか熱中症や脱水の患者で、無数の救急車がかり出されることは目に見えている。かち割りを配布するようだが、焼け石に水とはこのことだろう。理念無き2020東京五輪のツケは果てしなく大きいように思えてくる。日本のメディアでは報じられていないが、2020東京五輪の収賄の物証をフランス検察が入手したらしい。「電通と前国際陸連理事長との契約書」があるというが、日本国内に捜査が及べば開催云々といってはいられなくなり大変な事になる。電通としては、国会が揉めているこの時期を凌げばどうにかなると思っているに違いないが、今後どうなるのだろうか。 国や組織のトップには器量の大小が物を言う。今の時代、世界を牽引又は影響を及ぼしている人物は、トランプ氏、プーチン氏、習近平氏、金正恩氏、くらいでさしたる大物はいない。ましてや安倍氏に至っては小物感が漂い、世界からの疎外感は否めない。 国外の政治・経済・軍事問題の急展開をよそに、国内では低レベルなまつりごとが展開されている。永田町では党利党略もからむ森友・加計学園を発端とした公文書改ざん問題や国有地の不適正な払い下げ問題で、肝心要の国民の現実的な暮らしが軽視され、民意が無視されているというのが大方の世論だと思う。元国税局のトップである佐川氏の証人喚問で、森友学園問題の幕引きを狙った与党は、逆に疑惑が深まった。与野党がこぞって真相解明への要求を増している。この際内閣総辞職でリセットするしか無いだろう。それが世論の大勢だ。権力を手にすればだれでもそのイスに未来永劫座りたいという本能があり、それをめぐっての縄張り争いが有史以来の人類の課題になっているのは仕方が無いのだろうが、何処かに理性で自制する叡智も必要で、その力が無かったからホロコーストや文明の興亡が繰り返されてきたことは歴史的事実が物語っている。紛争や悲劇的な戦争の体験があるからこそ、その反省に終始こだわり続けるのは自然であり、その経験がない世代の時代になると悲劇の教訓は無視され、再び同じ過ちを繰り返すことになる。人類の古代の戦記やことわざに学ぶ術はあるのに、際限...